百武彗星観測日記
Last modified: Jun 04, 2002
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18−19日
そろそろ彗星も見えるようになったかなと,帰宅するとすぐに双眼鏡(10×50)を片手にまた外へ。自宅近辺は街灯が明るいので,それらが目に入らない所を見つけて,空を仰ぐ。う〜,明るい空だ。彗星を探す目安の星が見にくい見にくい。苦心惨憺,やっと見つけた。結構明るく大きく見えた。
夕食後,車で近くの利根川河川敷へ。風が強くて寒い。自宅近辺よりは空も心なしか暗く澄んでいるので,彗星もより明るく大きく見える。しばらく堪能して,寒くなったので帰宅。
女房が風呂から出たところだったのに,むりやりベランダへ連れ出し,双眼鏡でお相伴させた。結構感激したようだったが,本心はありがた迷惑だったとは思う(^_^;)。
よ〜し,「明日も見ようと」決心して寝ることにした。
19−20日
帰りにASA1600のフィルムを買っておいた。空模様はあまりよくない。
ときどきベランダから覗いていたが,1時頃になって晴れてきたようなので,彗星観測に出発。目的地は,榛名山南斜面の相馬ヵ原。現地に着いても,どうも空模様が一定でない。流れ雲の切れ目から時折観察できるだけ。
暫く待っていたが,どうも芳しくないので,次なる目的地として榛名山頂の榛名湖畔へ。しかし,途中で道を間違え,本来のコースから外れたが,この道も何回かは通った道,構うもんかと前進,前進。突然,道に雪が!轍の部分は路面が見えているのに,中央部は30cmもあろうかというほど(路端には相当の雪の塊が...)。ずーっとそういう道かというとそうでもなく,日当たりと日向でこうも違うのかとつくづく感心していたのも束の間,だんだんと雪のない部分が少なくなり,行けども行けども雪道。ときどき車のお腹がごりごりと雪にすれる音。このまま遭難してしまうのではないかと,まじめに心配した。何とかその難所を切り抜け通常の道路(観光客の通り道)へ出た。この道路はさすがに雪はないです(路肩には結構ありますが)。ただ,この道路はくねくねが激しい。190度位の(^_^;)ヘアピンカーブがあります。
苦労してやっと湖畔に着きました。空は...お〜きれいだ。彗星もよく見えるぞ。50mmレンズ固定撮影で数枚撮影。双眼鏡でも観測。昨日よりは確かに明るく大きく見える(とはいっても,昨日の観測条件とは段違いなのだけど)。しばらくするとだんだん雲も出てきたようだし,寒いので(駐車場に陣取ったけど,駐車場の周囲は雪が積もってる)引き上げることにしました。帰りは正規の(^_^)道を通って帰りました。
20−21日
帰宅後,いつものようにMacintoshをいじっていると女房曰く「どうせ今夜も行くんでしょ。少し仮眠でもしたら?」う〜,彗星も見たいけど,仕事も片づけなきゃいかんのよ....
あれこれしているうちに,2時過ぎ,空の状況は...良し。出発,今日は真っ直ぐ榛名湖畔へ。今日はすんなり来ました。でも,なんか,もやってるな...。湖のそばというのはあまり条件は良くないですね。
でも,彗星は,昨夜よりも明るく,大きく見えた。順調な成長おめでとう!
21−22日
曇りだー。今日は連日の疲れを癒すために,酒でも飲んで早く寝るかと思いながら家に帰ると,女房が「映画のレイトショーに行きたい」と言っている。自転車で行くと言うので,「送っていってやる(当然迎えに行くという事)」と言ってしまったので,お酒はお預け。(ほんと,おあずけしといてよかった。女房を迎えに行く途中,お巡りさんが飲酒運転の取り締まりしてた(^_^))。で,ま〜,結局はお酒飲んで,寝ました。
22−23日
帰宅は10時過ぎ。中2と小6のガキどもがまだ起きていたので,「おい,彗星見たいか?」というと「見たい!」というので,自宅近辺の光の影響のないところで,見せてやった。女房は我々とはぐれ(なんで,こんな近くではぐれるんじゃ)すねていた(?)のでベランダから見せてやった。
さて,食後,今日はあまり遠くまで行かずに,最初利根川河川敷で様子を見ようと出かけたものの,やはりパットしませんね。
もう少し足を伸ばして,榛名湖畔へ行く途中にある渋川運動公園へ。ここはまだ偵察したことなかったのですが,けっこういい場所ですね。東南の見晴らしがよく前橋,渋川の夜景が地上の銀河のようです。
到着したのは3時過ぎ。彗星は頭上にあり。双眼鏡で観測すると,尾はアークトゥールスの近くまで伸びているように見えました。また,尾と直角方向(北の方向)へ鋭い光の束(薄いですけどね)が見えるように思われました(後で,皆さんが撮った写真で確認できるでしょう)。私は双眼鏡と一眼レフカメラしか持っていないので,あまり満足な観測は出来ません。
この場所はかなり条件の良いところですけど,ある意味では条件が悪い(^_^;)何故だか分かります?
夜景が綺麗,静か。.....そう,恋人達のデートスポットらしいのです。駐車場にはこんな夜遅く,車が数台....真っ暗で....。
彼ら彼女らから,私はどう思われたでしょうかね(^_^;)
23−24
今日は,赤城山へ出かけることにした。2時頃出発した。途中,ドリフト族とでもいうのだろうか,急カーブで反対車線からスリップしながらセンターラインをはみ出して猛速度で下りてくる5,6台の車にぶっつけられそうになった。命知らずもはなはだしい。
目的地は,小沼の駐車場にと決めていたが,小沼へ上る道はいつぞやの榛名の夜道と同じような雪道だったので,予定を変更して,覚満淵の上の展望台に着いた。既に5,6台の車が駐車している。望遠鏡を持っている人,写真を撮っている人,何も持たずに来て「お〜すごい」と暫く見上げてそうそうに帰る人,入れ替わり立ち替わり車が入ってきては出て行く。そのたびに車のヘッドライトがじゃまである。ちなみに,ドアを開けるときにつくルームランプも結構じゃまになる。それくらい,ここは空が暗く澄んでいる。
彗星はかなり明るくなってきた。尾も十分に長い。薄明が始まるまで堪能して,下山。
24−25
天気が悪い。せっかく昼寝して夜に備えていたのに。9時ころからもう一度寝て,2時くらいに起きて空を見上げて...断念。
25−26
赤城山へ。11時頃,前橋市内の赤城県道を上って行く途中,上から下りてくる車が数珠つなぎ。展望台に到着するも,ものすごい風である。
彗星の動きが速いので,双眼鏡で見ていると30分くらいで移動したことが確認できる。尾は長く伸び,天頂を通り越して南へ伸びている。風があるので体感気温は氷点下15度くらいでもあろうか。写真を撮るために車外に出ると,ものの3分くらいで手がかじかんでくると言うか,痛くなってくる。車内に退避しては窓越しに双眼鏡で眺めたり,また出たりと3時間くらいねばっていたが,3時過ぎになると流れ雲が頻繁に視野を通り過ぎるようになったのでここらが潮時と思い,下山。
自宅へ帰ってきて北の空を見ても,あんなにはっきり見えた尾がほとんど確認できない。都会で百武彗星を見ている人は,つまらないだろうなと思う。
26−27
長男の小学校の卒業式が26日だったので,かねてからの約束により,彗星観察に連れていくことになる。女房も一緒。中学2年の長女はまだ学校があるので留守番。月がそろそろ大きくなってきているので,月が沈んだら出発ということで,長男に仮眠をとるように言うも,興奮気味でなかなか寝ない。11時半になって,まだ月は沈んでいないものの,小生の我慢が続かなくなり出発。
赤城県道は例により,下りてくる車が多い。この人たちはあまりよく彗星が見えなかったのではないかなどと話しながら,山道に入ると,助手席の女房がフロントガラス越しにはっきり彗星が見えると興奮気味。山頂はこんなもんじゃないよ。
到着して,ドアを開けて外へ出るなり,同行者から感嘆の声が上がる。自分の手柄でもないのに,「どうだすごいだろ」とつい声に出てしまう。
昨日と比べて明るさはさして変わらない。核が移動したのに,尾は昨日と同じように天頂よりも南へ伸びているので,尾の長さは昨日より長くなったという事か。50mm 標準レンズでは尾は入りきらないので,28mm 広角レンズで固定撮影。流れ星も彗星のそばを流れたが,残念ながら写真には写っていなかった。
27−28
今日は曇り。月はよく見えているのに,北の方向には星一つ見えない。連日の夜更かしの睡眠不足を解消するために,あまり抵抗することもなく寝ることにした。
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