No.15858 0/1データに repeated measure ANOVA は適用可能か  【青木繁伸】 2011/12/03(Sat) 09:24

投稿が削除されてしまったようなのですが,後始末を。
私も,統計学を教えてはいるが統計学者ではないので,数式で証明なんて事はとうてい無理なので,以下のようなプログラムでシミュレーションしてみました。
ASB は http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/R/ASB.html にあるものです。
set.seed(11113)
sim <- function(a, b)
{
z <- rnorm(40)
data <- array(z, dim=c(20, 2, 2))
data[,2,] <- data[,2,]+b
data[,,2] <- data[,,2]+a
data2 <- data > mean(data)
return (c(ASB(data)$"P value"[c(1, 3)],
ASB(data2)$"P value"[c(1, 3)]))
}
trial <- 1000
result <- matrix(0, trial, 4)
for (i in 1:trial) {
result[i,] <- sim(0.4, 0.6)
}
layout(matrix(1:2, 1))
old <- par(mgp=c(1.8, 0.6, 0), mar=c(3, 3, 1.2, 1))
plot(result[,1], result[,3], pch=19, col="#0000aa20",
xlab="original data", ylab="0/1 data", main="P value")
abline(h=0.05, v=0.05, col="red")
plot(result[,2], result[,4], pch=19, col="#0000aa20",
xlab="original data", ylab="0/1 data", main="P value")
abline(h=0.05, v=0.05, col="red")
par(old)
layout(1)
result2 <- result < 0.05
print(table(result2[,1], result2[,3]))
print(table(result2[,2], result2[,4]))
この条件での結果は以下のようになる。0/1に変換すると検出力が低くなるのは当然だが,「明らかに変な結果」というような事ではないと思う。
なお,ロジスティック回帰の適用も可能と思う。回帰分析にはダミー変数(0/1データ)は普通に使われる。そこでは,0/1データについて算術演算が行われる。水準に対する回帰係数の検定は平均値の差の検定に類したことをやっていることになる。...と思っています。

要因A について  TRUE:対立仮説採択
    0/1 データに変換した場合
元データ FALSE TRUE
FALSE 660 82
TRUE 185 73

要因B について  TRUE:対立仮説採択
    0/1 データに変換した場合
元データ FALSE TRUE
FALSE 297 24
TRUE 162 517
図は以下のようになる。(クリックで実寸表示)


No.15871 Re: 0/1データに repeated measure ANOVA は適用可能か  【後医は名医】 2011/12/04(Sun) 16:55

>投稿が削除されてしまったようなのですが,
私は知りませんでしたが,スレ主が削除するとその後に続く返信もすべて消えてしまうのですね。何か答え損だった感じがします。
>なお,ロジスティック回帰の適用も可能と思う。
青木先生ありがとうございます。本来ならスレ主がどう答えるのか興味がありましたが,今となっては残念です。

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