No.15952 Re: 平均値の差の検定 【青木繁伸】 2011/12/12(Mon) 20:21
まず,
> 結果として差がないことを言いたいのですが,そもそも差が無いことの証明の為に検定することが正しいのか分かりません。
同等性の検定という考え方があります。前もって,これくらいの差の範囲なら,差はない見なすという限界を決め,その範囲内であれば差はないとする検定です。
> 設備の移動前後で塗布量に差があるかどうかを平均値の差の検定及びばらつきの差の検定を行いたい
対応のある差の検定であることに注意。対応のあるデータでのばらつきの差の検定というのは,あったかなあ?あまり,意味のある検定とはいえないのかもしれない。
> 等分散2項t検定
そんな名前の検定はありません。
> 有意水準p0.05(5%)は危険率ともいい有意であるを採用する危険性が5%以上とか以下というとか
危険性の上限が 5% ということです。
> 分かりにくい質問でもうしわけございませんが
統計学の共通語で議論しないと,蒟蒻問答になってしまいます。
No.15954 Re: 平均値の差の検定 【大貴】 2011/12/12(Mon) 20:58
青木様 ご回答ありがとうございます。
統計学にない表記をしてしまい,申し訳ございません。
ご回答に対して質問がございます。
1.私も統計学を分かっておりませんが,私が説明しなくてはならない人も分かっていません。その人は平均値の差の検定で差がないと仮定した場合,p値が5%以下だと差があると思っており,設備の移動前後では差があり問題だと思っています。
この場合,やはり差があるというのでしょうか。
また,帰無仮定を平均値に差がない(移動前-移動後=0)としp値が6%だった場合,差はない確立が6%で差がある確立が94%ということでしょうか。対立仮定を重要視したい場合は94%では信頼性にかけるから95%以上ないとという見方であれば分かりますが,帰無
仮定を重要視したい場合6%でも平均値に差がないとみなしていいのでしょうか。
平均値の差の検定は対立仮定(差がある)を証明したい場合の検定と考えてしまうのは私が間違っているのでしょうか。
2.同等性の検定でこれぐらいの差とは自分で決めるものでしょうか,それとも信頼区間95%とかで計算上決まってくるものなのでしょうか。
表記等問題がありましたら申し訳ございません。
No.15955 Re: 平均値の差の検定 【青木繁伸】 2011/12/12(Mon) 21:12
> その人は平均値の差の検定で差がないと仮定した場合,p値が5%以下だと差があると思っており,設備の移動前後では差があり問題だと思っています。
> この場合,やはり差があるというのでしょうか。
「差がない」という帰無仮説が棄却されたのですから,「差がある」という対立仮説が採択されるので,結論は「差がある」でしょう?
帰無仮説が棄却されなかったときに,「差がない」とは言えずに「差があるとはいえない」と二重否定しないといけないというのと混乱していませんか?
「私が説明しなくてはならない人」の方が分かっている?
> p値が6%だった場合,差はない確立が6%で差がある確立が94%ということでしょうか。
違 うでしょう。帰無仮説が正しいとき,このような差およびそれ以上の差が観察される確率が 0.06 ということです。そして,有意水準を 0.05 とすれば,そのような場合には,帰無仮説を棄却できないということです。「確率」が何を指すか,正しく理解しておかねばなりません。(確率を確立と誤変換 するのは最も恥ずかしいこと)
> 同等性の検定でこれぐらいの差とは自分で決めるものでしょうか
そういうことで す。もっとも,自分勝手にいい加減に決めて良いわけはなく,その分野で科学的根拠に基づいて,「差がないとしても良い範囲」を決めるべきです。そうでない と,勝手に決めた基準は,第三者からの批難の嵐に見舞われるでしょう。(まず,同等性の検定について調べてから)
No.15957 Re: 平均値の差の検定 【大貴】 2011/12/12(Mon) 22:39
ご回答ありがとうございます。
度々の間違い申し訳ございません。
青木様の回答でわからない部分がございます。
帰無仮説=差がない
対立仮説=差がある
仮説した場合,
> p値が0.06だった場合,差はない確率が6%で差がある確率が94%ということでしょうか。
違うでしょう。帰無仮説が正しいとき,このような差およびそれ以上の差が観察される確率が 0.06 ということです。そして,有意水準を 0.05 とすれば,そのような場合には,帰無仮説を棄却できないということです。
とご回答いただきましたが,理解に苦しんでいます。
他の統計学に関するホームページでは以下のように記載されていました。
------------------------------------------------------------------------------
そしてこの有意確率が非常に小さな基準値,例えば0.05(5%)以下になった時,つまり対立仮説の正しい確率が0.95(95%)以上になった時,帰無仮説を棄却して対立仮説を採用します。 このことを,統計用語では次のように持って回った言葉で表現します。
「有意水準5%で有意である」または「有意水準5%で帰無仮説を棄却(reject)する」
------------------------------------------------------------------------------
上記で書いてあることと,青木様の回答は同じことでしょうか。
No.15959 Re: 平均値の差の検定 【青木繁伸】 2011/12/13(Tue) 03:21
> 有意確率が非常に小さな基準値,例えば0.05(5%)以下になった時,つまり対立仮説の正しい確率が0.95(95%)以上になった時
間違った記述ですね。どこのサイトでしょうか?
http://www.snap-tck.com/room04/c01/stat/stat01/stat0104.html
でしょうかね。"有意確率が非常に小さな基準値"をキーワード検索するとドンぴしゃで発見。
帰無仮説あるいは対立仮説は,正しいか誤っているかのどちらか(1 or 0)です。仮説が正しい確率なんてわかりません。
例 えば,正真正銘の真性コインを10回投げルという実験をしたとき,表が一回も出ないこともあります。そして,もしそのようなときに検定をしたとすれば,そ のコインは裏表が半々に出るという帰無仮説は棄却されてしまいます。「正真正銘の真性コイン」であることが誰にも分からないなら,現実に起こったことを見 て,そのコインは裏表が半々には出ない(帰無仮説を棄却し,対立仮説を採択する)と結論するのが妥当なだけです。
http://en.wikipedia.org/wiki/P-value
In statistical significance testing, the p-value is the probability of obtaining a test statistic at least as extreme as the one that was actually observed, assuming that the null hypothesis is true. One often "rejects the null hypothesis" when the p-value is less than the significance level α (Greek alpha), which is often 0.05 or 0.1. When the null hypothesis is rejected, the result is said to be statistically significant.
No.15961 Re: 平均値の差の検定 【大貴】 2011/12/13(Tue) 08:55
ご回答ありがとうございました。
サイトは青木様の言うと通りのサイトです。
サイトの記述が間違っているのであれば,下記内容が分かりません。
青木様の回答-----------------------------------------------------------------
> p値が0.06だった場合,差はない確率が6%で差がある確率が94%ということでしょうか。
違うでしょう。帰無仮説が正しいとき,「このような差およびそれ以上の差が観察される確率が 0.06 ということです。」
------------------------------------------------------------------------------
帰無仮説が正しいとき=差がない(差=0)
このよう差=0?
それ以上の差=0以上の差(例えば1とか2とか)?
という意味でしょうか。そうだとすれば,「このような差およびそれ以上の差が観察される確率が 0.06 ということです」は1とか2とかが観察される確率がp値0.06ということになりp値が大きければ差が観察される確率が大きくなることになります。
p値が大きいほど帰無仮説は棄却し,対立仮説(差がある)を採択するように思えてしまいます。
私の理解の無さで間違えたとらえかたをしているのでしょうか?
No.15964 Re: 平均値の差の検定 【青木繁伸】 2011/12/13(Tue) 09:39
> 私の理解の無さで間違えたとらえかたをしているのでしょうか?
そうです。
> サイトの記述が間違っているのであれば,下記内容が分かりません。
検定についての正しい解説を読んで,ちゃんと理解して下さい。分からない分からないといわれても,困ります。わたしは,あなたに分かってもらう必要はないのです。
> 帰無仮説が正しいとき,「このような差およびそれ以上の差が観察される確率が 0.06 ということです。
より丁寧にいえば,「帰無仮説が正しいと仮定したとき…」です。仮説検定はそのような手順で行われるのです。
> p値が大きいほど帰無仮説は棄却し,対立仮説(差がある)を採択するように思えてしまいます。
独 立二標本のデータがあって,平均値の差の検定をしたとします。平均値の差を平均値の差の標準誤差で割ったものが検定統計量 t 値です。差が大きければ t 値も大きくなります。説明が面倒くさいので,片側検定の場合を考えます。計算された t 値よりも大きい値を取る確率が P 値です(t 値は連続変数なので,t がちょうど計算された t 統計量と同じになる確率は 0 なので,t 値よりも大きい値を取る確率だけでよいわけですが)。計算された t 値が大きければ P 値は小さくなります。
No.15970 Re: 平均値の差の検定 【大貴】 2011/12/13(Tue) 17:21
いろいろとありがとうございました。
設備移動前後での差が問題ないことを言いたくていろいろとご質問させて頂きましたが,統計学の中途半端な理解でご迷惑をおかけいたしました。
ご教授頂いた内容を理解できるよう勉強させてい頂きます。
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