No.16962 Re: きわめて少数例で有意を検討できるのか 【青木繁伸】 2012/05/25(Fri) 23:14
できます。
解析方法は,Fisher's exact test ですが,妥当です。> fisher.test(matrix(c(3, 0, 7, 41), 2))あ なたの記事中「"標本数"が少ない」は誤った用語法です。「サンプルサイズが小さい」と言うべきです。それはさておき,統計学的検定においては,得られた データに基づいて仮説の採否を決めるわけですから,サンプルサイズがどんなに小さくても,サンプルサイズに応じた結論が出ます。「統計学的に有意である」 という結果が出た場合,用いた検定手法が妥当であれば,どんなにサンプルサイズが小さくても結論は変わりません。
Fisher's Exact Test for Count Data
data: matrix(c(3, 0, 7, 41), 2)
p-value = 0.005762
alternative hypothesis: true odds ratio is not equal to 1
95 percent confidence interval:
1.922215 Inf
sample estimates:
odds ratio
Inf
例えば,以下のように, 各群4例ずつで何かの処理の有効・無効を判定したとき,もし2つの処理の結果に差がないとすれば,このような結果,およびそれ以上に極端な結果が得られる 確率は 0.02857(これが P 値)で,有意水準 0.05 で検定すると,帰無仮説を棄却するということになります。
統計学検定というのは,そのように決められた,科学的なプロセスなんです。「サンプルサイズが小さいんじゃないの?」という情緒的な判断の入る余地はありません。有効 無効
処理A 4 0
処理B 0 4
> fisher.test(matrix(c(4, 0, 0, 4), 2))
Fisher's Exact Test for Count Data
data: matrix(c(4, 0, 0, 4), 2)
p-value = 0.02857
alternative hypothesis: true odds ratio is not equal to 1
95 percent confidence interval:
1.339059 Inf
sample estimates:
odds ratio
Inf
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