No.17499 Re: 同一人物でもサンプル数が違う場合の検定 【まっち】 2012/10/05(Fri) 19:59
同一人物なので「対応のある検定」だと思うのですが,データの正規性がないのでWilcoxon符号順位和検定はいかがでしょうか?
でも,やはり「対応のある検定」はサンプル数が同じじゃないと駄目なんでしょうか?
No.17500 Re: 同一人物でもサンプル数が違う場合の検定 【青木繁伸】 2012/10/05(Fri) 21:11
統計学に限りませんが,ある仮説が正しいかどうかを検証する場合,「このようなことは,一般にいえることである」ということが目的であるはずです。
あなたの例の場合では,「A さんの場合は」ということですので,この原則にそっていませんね。
「A さんの場合はこうです」ということならば,対応がなくても一向に差し支えないでしょう。定型的な検定手法を適用するのには(ちょっとはあるが)問題はない でしょう。しかし,それは,A さんの場合についてのみのことです。一般的な仮説については何もいえません。つまり,A さん以外のことについてはなんにもいえない(データがないのだからあたりまえ)。ようするに,このデータからは一般性を持った仮説はなにも提供できないと いうことです。それで,よいのなら,それでよいですが。それは,あなたの本意ではないでしょう。本意ではないが,ちょっと困るな,ということなら,それは 実験デザインがまずかったということでしょう。
何がいいたいかといえば,「あなたが用意した実験データでは,あなたが証明したいことはいえないのではないか」ということです。あなたが証明したいことをいうためには,どのようなデータを用意しなければいけないかということに注意が払われなかったということでしょう。
> aの音楽(楽曲)は全体で5分,bの音楽は全体で8分です。
蛇足というか本質的な問題ではないですが,せめてこの点だけでも,同じ長さの音楽にしておいたほうが余計な詮索がなかったかもしれませんねえ。
No.17501 Re: 同一人物でもサンプル数が違う場合の検定 【まっち】 2012/10/06(Sat) 09:26
青木先生,大変貴重なご意見をいただき有り難うございます。
さらに,初歩的な質問で申し訳ございません。
では,前述した2種類の音楽に血圧変動を,5名の対象者に実施した場合は,どのように考えればよろしいでしょうか?
一人ずつaとbの差を見るのか,分散分析のような手法を使うといいのでしょうか?
あるいは,5名というサンプルでは統計は無理なのでしょうか?
何度も申し訳ございませんが,よろしくお願いいたします。
No.17505 Re: 同一人物でもサンプル数が違う場合の検定 【青木繁伸】 2012/10/06(Sat) 12:28
5名の対象者に2種類の音楽を聴かせて血圧変動を記録するということなら,対応のある平均値(代表値)の差の検定ということになるでしょう。
> 5名というサンプルでは統計は無理なのでしょうか?
無理ではないです。得られたデータの範囲で検定結果が得られるということです。検出力がどれくらいになるか計算すればよいでしょう。検出力が不十分ならば,サンプルサイズを増やさないといけないでしょう。
● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 045 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る