No.21573 Re: 【多重比較検定】パラメトリック or ノンパラメトリック 【青木繁伸】 2015/02/27(Fri) 20:51
まず,用語法について。「標本数」というのはマズイです「サンプルサイズ」というのがよいでしょう。本来は「標本の大きさ」というべきですが,ちょって使いづらいとおもうのでカタカナで。
> 教科書をみると「標本数が小さいとき
こんな風に,「標本数」を誤用しているようなサイトや教科書は,まずはうっちゃるのが正解でしょう。正しい用語も使えないようなヒトのいうことは信用してはいけません。
> 「標本数が小さいとき(特にn<10)は,ノンパラメトリック法の適用は困難」といった記述がいくつか見受けられます
サンプルサイズが小さいと,一番極端な場合でも P 値が 0.05 より大きくなってしまう,というような意味かと思いますが(本来は,サンプルサイズが小さくても使えるのがノンパラメトリックということですからね)。
サンプルサイズが小さいときに,パラメトリック検定をお使いなさいなどとは,だれも推奨していないと思いますよ。
いずれにしろ,パラメトリック検定を採用できない場合にはノンパラメトリック検定を用いてくださいということ。ただし,あまりサンプルサイズが小さいと,ノンパラメトリック検定も使えないようになりますよということ。実験計画をがんばって,必要なサンプルサイズは確保するようにしましょうということ。だって,検出力も考慮すると,あまりにも少ないサンプルサイズは,問題外でしょうということ。
No.21574 Re: 【多重比較検定】パラメトリック or ノンパラメトリック 【Photosynthesis】 2015/03/02(Mon) 09:49
青木先生,早速のご回答ありがとうございました。
「標本数」という表現は私の誤用です。参考にした教科書等にはきちんと「標本の大きさ」あるいは「サンプルサイズ」と表記されていました。お恥ずかしい限りです。以後,注意致します。
>サンプルサイズが小さいと,一番極端な場合でも P 値が 0.05 より大きくなってしまう,というような意味かと思いますが
この点ついては統計ソフトで模擬データをSteel検定してみると,理論上はn=5/群の3群でもp<0.05になり得るようなので,Steel検定も使えないことはない,という認識でいこうと思います。
あとはエントリーする症例数をいかに増やすか,またバラつきを抑えるためにエントリー基準をどこまで絞るか等に注力したいと思います。
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