No.21715 Re: 多変量モデルの選択 【青木繁伸】 2015/07/02(Thu) 06:32
> アウトカムが有害事象ではないため「ハザードモデル」という名前に少し抵抗を感じます。
そんなことにこだわる必要はいささかもありません
No.21716 Re: 多変量モデルの選択 【hemotorogy】 2015/07/02(Thu) 13:33
青木先生
御回答ありがとうございました。
アウトカムが有害事象でない場合に比例ハザードモデルを使用している論文をみたことがなかったので,少し気掛かりだったのですが,安心しました。
No.21718 Re: 多変量モデルの選択 【青木繁伸】 2015/07/02(Thu) 21:40
「事象の発生」を対象にするわけですから,その事象が望ましことであろうとそなかろうと,何の関係(価値観)もないわけですよね。
そもそも,従属変数は本来(オッズ,オッズ比という文脈から)は「成功/失敗」に過ぎなかったわけで,そういう意味では,「死亡が成功?」という疑問がでるべきものなんですけど。
ようするに,「成功」というのは,「研究者が期待する事象」ということです。
研究者が期待する(研究の対象)が死亡ということならば,イベントは死亡でしょう。
投資が成功するかというのが目的なら,文字通り「投資が成功する」というのが従属変数でしょう。逆なら,「投資が失敗する」ということになるわけです。どちらを目的にするかで,解釈は違ってくるということでしょ?
²値変数のどちらを対象にするかの違いでしょう?
同じ従属変数を,1の場合を対象にするか,0の場合を対象にするかは,「同じ結果を得る」ということを示す分析結果> d <- data.frame(
+ y=c(1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,0,0,0,0),
+ x=c(1,2,3,4,2,3,4,2,1,7,8,8,5,6)
+ )
> a <- glm(y~x, d, family=binomial) # 従属変数が 1 である場合についての分析
> summary(a)
Call:
glm(formula = y ~ x, family = binomial, data = d)
Deviance Residuals:
Min 1Q Median 3Q Max
-1.5066 -0.2746 0.1946 0.3293 1.7972
Coefficients:
Estimate Std. Error z value Pr(>|z|)
(Intercept) 6.098 3.001 2.032 0.0422
x -1.070 0.540 -1.982 0.0475
(Dispersion parameter for binomial family taken to be 1)
Null deviance: 16.7515 on 13 degrees of freedom
Residual deviance: 7.8746 on 12 degrees of freedom
AIC: 11.875
Number of Fisher Scoring iterations: 6
> d$y <- 1-d$y # 従属変数の逆の状態を対象に分析する
> a <- glm(y~x, d, family=binomial) # 元の従属変数が 0 である場合についての分析
> summary(a)
Call:
glm(formula = y ~ x, family = binomial, data = d)
Deviance Residuals:
Min 1Q Median 3Q Max
-1.7972 -0.3293 -0.1946 0.2746 1.5066
Coefficients:
Estimate Std. Error z value Pr(>|z|)
(Intercept) -6.098 3.001 -2.032 0.0422
x 1.070 0.540 1.982 0.0475
(Dispersion parameter for binomial family taken to be 1)
Null deviance: 16.7515 on 13 degrees of freedom
Residual deviance: 7.8746 on 12 degrees of freedom
AIC: 11.875
Number of Fisher Scoring iterations: 6
No.21719 Re: 多変量モデルの選択 【hemotorogy】 2015/07/02(Thu) 23:09
青木先生
具体例を挙げての詳しい説明ありがとうございました。
とても勉強になりました。
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