No.21814 順序尺度の名義尺度への併合について  【アルビー】 2015/10/21(Wed) 13:48

いつもお世話になっております。
アンケートの処理についての質問です。

授業評価のアンケートを行いました。参加者には,満足度指標である積極性と総合評価についての質問と,具体的な授業内容の評価項目(計16項目)を5件法で尋ねました。

その回答に基づき,授業満足度と個々の授業評価項目との関連を検討しようとしたところ,回答傾向にはかなりの偏りがありました。満足度指標に関する回答は全て3以上であったため,積極性と総合評価は2段階評定(高群:5点,低群:3点,4点)とし,授業評価項目は3段階評定(高群:5点,中群:4点,低群:1点〜3点)になるようカテゴリー併合を行いました。これは順序尺度を名義尺度として考え直した結果です。

このように,5段階の順序尺度において,両端の回答数が非常に異なる場合に,「どちらともいえない」(3点)を含めて,片側の段階を併合して回答数を増やすことは,統計的な処理としては問題ないと考えてよいでしょうか?

今回は「全くそう思わない」(1点)と「あまりそう思わない」(2点)に「どちらともいえない」(3点)を統合してしまう訳で,ネガティブなものとニュートラルなものをまとめて,便宜的に低群とすることになります。この点の解釈が難しいのですが,処理としては可能なのでしょうか?

お教えいただけるとありがたいです。

No.21819 Re: 順序尺度の名義尺度への併合について  【鈴木康弘】 2015/10/24(Sat) 08:39

 満足度と個々の項目の相関を調べるわけですね?
 5段階データがあるなら,へたに併合しない方が相関係数は高くなるのでは。

No.21820 Re: 順序尺度の名義尺度への併合について  【アルビー】 2015/10/24(Sat) 09:37

鈴木康弘さま

お返事ありがとうございます。
実は,各満足度指標と全授業評価(16項目)との因果関係を検討するため,併合をしてロジスティック回帰分析をかけています。併合すると,尺度の質が保てなくなることはわかっているのですが,あまりに偏りがあるために,このようにしました。

段階の併合については,各段階の意味内容を吟味し,ポジティブな評価(4・5点)とネガティブな評価(1点・2点)を併合することはしないようにしています。一方で,順序尺度は一直線上に位置するものなので,作為的に分割して名義尺度にすることは可能かと思います。「どちらともいえない」(3点)については,偏りを考慮して,今回はネガティブな評価(1点や2点)の方に併合しました。

分析については,このように併合しないとうまくかけることができませんでした。
統計的には,こうした処理が可能だとは思いますが,アンケートの処理として,こうしたことが適切かというと自信がなく,ご教示いただければと思い,投稿に至りました。

もし,可能でしたら,ご助言・ご意見をいただけると幸いです。

No.21824 Re: 順序尺度の名義尺度への併合について  【青木繁伸】 2015/10/24(Sat) 19:56

> 今回は「全くそう思わない」(1点)と「あまりそう思わない」(2点)に「どちらともいえない」(3点)を統合してしまう訳で,ネガティブなものとニュートラルなものをまとめて,便宜的に低群とすることになります。

言葉としては,「全くそう思わない」(1点)と「あまりそう思わない」(2点)はネガティブ
「どちらともいえない」(3点)はニュートラルでしょうが,実体がそうかどうかは,データが物語るでしょう。

順序尺度には「ニュートラル」はないのでは?あったとしても相対的?

No.21825 Re: 順序尺度の名義尺度への併合について  【アルビー】 2015/10/25(Sun) 01:24

青木先生

ご助言感謝申し上げます。
わかっているつもりでも,わかっていないということを痛感いたしました。
言葉としては「どちらともいえない」というニュートラルな意味を持ちますが,順序尺度という以上,5段階評価の3番目に位置するというという程度の意味しかなく,それが本当にニュートラルか否かはわからないということですね。
順序尺度とわかっていても,言葉の意味を考えると自信が持てませんでしたが,今回の分析についても,このままで進めてみたいと思います。

お教えいただき,本当にありがとうございます。

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