No.21844 Re: χ二乗検定について 【青木繁伸】 2015/11/20(Fri) 10:44
「度数に5未満のものがあるので」というの指摘は間違いで,「期待値が5未満のセルが20%以上ある(または,期待値が1未満のセルが1つでもある)」というのが理由であるべきです。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Cross/warning.html
R で無理矢理やると> chisq.test(x)と,警告が出るのはそのためです。
Pearson's Chi-squared test
data: x
X-squared = 12.625, df = 12, p-value = 0.3969
警告メッセージ:
chisq.test(x) で: カイ自乗近似は不正確かもしれません
さて,「2×2の分割表だとFisher's Exact Testが使えると教科書には良く書かれてある」わけですが,2×2より大きい分割表でもFisher's Exact Testが使えます。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Cross/Fisher.html
R でやるとすれば,> fisher.test(x, workspace=4000000)カイ二乗近似検定の結果と同じようになります。
Fisher's Exact Test for Count Data
data: x
p-value = 0.3589
alternative hypothesis: two.sided
ところで,賛否は順序尺度,カテゴリは名義尺度で,あなたの目的はカテゴリ(群)によって反応が違うかどうかを知りたいようなので,このようなデータは,クラスカル・ウォリス検定の方が適しているでしょう(賛否の順序情報を有効利用する)。> kruskal.test(賛否~カテゴリ)いずれにしても,有意な差はないという結果に違いはありませんが。
Kruskal-Wallis rank sum test
data: 賛否 by カテゴリ
Kruskal-Wallis chi-squared = 3.6224, df = 4, p-value = 0.4595
No.21845 Re: χ二乗検定について 【コロン】 2015/11/20(Fri) 11:10
青木先生
詳細なご説明ありがとうございます。
1や0があってもFisher's Exact Testを用いれば,このままで対応ができる,と理解いたしました。
またKruskal-Wallis 検定についてもありがとうございます。お察しの通りです。こちらを論文に書きたいと思います。
ありがとうございました。
多良
No.21848 Re: χ二乗検定について 【コロン】 2015/11/20(Fri) 12:39
青木先生
申し訳ございません。Rで以下のように作成して計算すると先生と異なる結果となります。
number <- c (5, 18, 28, 13, 3, 13, 22, 12, 4, 7, 10, 6, 2, 17, 7, 6, 0, 0, 1, 0)
group<-c(1, 1, 1, 1, 2, 2, 2, 2, 3, 3, 3, 3, 4, 4, 4, 4, 5, 5, 5, 5)
kruskal.test(number~group)
先生がご指摘のように,左端の1,2,3,4は順序尺度,1行目A,B,C,D,Eは名義尺度でして,カテゴリによって反応が違うかどうかを見たいです。先生のデータの形,計算式をお示しいただけませんでしょうか。
よろしくお願いいたします。
No.21849 Re: χ二乗検定について 【青木繁伸】 2015/11/20(Fri) 12:54
あなたは,元データを持っているはずですから,分割表からデータを復元しなくてもよいのですが。
分割表からデータを復元する方法は,以下も参考になるでしょう。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/R/tenkai.html賛否
[1] 1 1 1 1 1 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2
[23] 2 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3
[45] 3 3 3 3 3 3 3 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 1 1
[67] 1 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 3 3 3 3 3 3 3 3
[89] 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 4 4 4 4 4 4 4 4
[111] 4 4 4 4 1 1 1 1 2 2 2 2 2 2 2 3 3 3 3 3 3 3
[133] 3 3 3 4 4 4 4 4 4 1 1 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2
[155] 2 2 2 2 2 2 3 3 3 3 3 3 3 4 4 4 4 4 4 3
カテゴリ
[1] 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
[23] 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
[45] 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 2
[67] 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2
[89] 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2
[111] 2 2 2 2 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3
[133] 3 3 3 3 3 3 3 3 3 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4
[155] 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 5
> table(賛否, カテゴリ)
1 2 3 4 5
1 5 3 4 2 0
2 18 13 7 17 0
3 28 22 10 7 1
4 13 12 6 6 0
No.21852 Re: χ二乗検定について 【コロン】 2015/11/20(Fri) 13:41
青木先生
お忙しいところ,本当に申し訳ございませんでした。生データにもどることを失念しておりました。
同じ分析結果になりました。
ありがとうございます。
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